博多では除夜の鐘を聞くと「若水」を汲みます。この若水で元旦の洗面をしたり、ぞうに、大福茶といろいろ使います。家長か長男の役目ですが、この若水汲みをはじめ博多の元旦行事のすべては、生活の周囲に対して「今年もよろしく」という願いと感謝が込められているようです。 若水を汲む井戸に「しゃくし」と呼ぶしめなわをつけるのは潔斎のほかに、水神さまへの感謝の表現です。いまでも水道の蛇口に「しゃくし」をつけ、除夜の鐘のあと汲んだ水で神棚のサカキの水を替え、洗面に使う家庭が多くなっているようです。
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