全国に2,129社ある住吉神社の中でも、最初の神社と云われており、古書にも「住吉本社」「日本第一住吉宮」などと記されているようです。
住吉三神を祭神としています。御出現は、伊弉諾大神(いざなぎおおかみ)が筑紫の日向の橘の小戸の阿波伎原(あわきがはら)でミソギハラヘ(禊祓)をされたときにお生まれになったと「古事記」に記されています。
相殿(あいどの)には天照皇大神(あまてらすすめおおみかみ)、神功皇后(じんぐうこうごう)を配祀(はいし)し、これを併せて住吉五所大神とも呼ばれています。
日本の国づくりをした国生み神話の、イザナギとイザナミの二神の話を、写し鏡とした言い伝えを想像できる神社であります。
イザナギが黄泉の国から戻った時に、みそぎをした池としての「明神池(みょうじんいけ)」は、博多湾がここまでであったとの岸辺の名残りでもあります。
1800年前から実存したという神社は、博多の地形の変化も取り込み、今も静かに人々の集まる場所で神々が住まう所として存在し続けています。
まち歩きの面白いところは、その町がどのように形成された歴史があって、町の定義がどのように語られているかを知ることでしょう。
境内に残っている木々の一本一本に歴史があり、都市化された「住吉」ではありますが、ここを訪れると、なぜか心が静まる感じがする場所です。