2月に入ると、博多旧市街は福に引き寄せられるように大勢の人で賑わいます。節分の3日、櫛田神社では大お多福面がお出迎え、東長寺では留学生が扮した七福神が登場し、各会場は一層湧きたちます。当日は「鬼は外、福は内」と威勢の良い掛け声とともに行われる豆まきに、その福豆をつかもうと参詣者は目いっぱいに手のひらを空に広げていました。楽しそうな皆さんの笑顔で自分も福をいただいたような気分にもなりますね。
翌日4日は立春。旧暦では一年の始まりと考えられていて、寒い冬が明けこれから少しずつ暖かくなっていくそう。前日の名残を感じながら境内を見渡すと、そこにはもう春の気配が立ちはじめていますよ。
早春にその訪れを知らせてくれる雪中四友の花々。寺社には黄色の小花の蝋梅やあでやかな色と香りの梅。続く寒さもあと少し。五重塔近くには早くも優しい香りのミモザも彩り始めたようです。旧市街が春色に染まる季節が待ち遠しいですね。