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龍宮寺、人魚伝説に関する「数」の不思議?

2013年04月08日(月)
コラムニスト

大博通りに面した冷泉山龍宮寺には人魚に関する伝説が継承されており、その人魚の大きさは「147m」と言われている。この人魚の大きさに驚くとともに、この数値はどこから(何を根拠に)付けられたのだろうと疑問を覚えた。

しかし疑問はすぐに解けた。福岡市博物館が発行している常設展示の解説(367号)「博多長橋ものがたり」によると、龍宮寺の人魚の掛軸の詞書きに「鎌倉時代の貞応元年(1222年)4月14日に龍宮界より人魚が現れその長さは81間(約147m)、長橋はこの人魚の魚体であり・・」と記されているとのこと。

ところがここでまた疑問が湧いた。「81間」とは長橋の本当の長さなのか?それとも何らかの謂われによるものか?ある時期、長橋と呼ばれていた橋が実在していたのは間違いないみたいだが・・・。いろいろ調べると龍宮寺には「1」と「8」の数字の付く日の縁起が多いようだ。

文明10年(1478年)10月18日長橋観音堂前にて大内政広の仰せにより・・、同じく10月28日長橋荒神において・・、以降毎月18日を観音祭、28日を荒神祭として信仰されていたとの記録がある。また、人魚の掛軸に記載の4月14日も「1、8」に見えなくもない。「81」は掛算の最後の数(9×9)であり、陽数の最大が重なる9月9日は「重陽の節句(おくんち)」で収穫を祝う日として現在に伝わっている。

更に1間の長さをメートルに換算すると「1.8181・・」と続くのである。人魚の大きさの数字からだけでもいろいろな想いが広がり興味は尽きない。流石に人魚だ!!

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