福岡市博多区 博多駅前1丁目にある「承天寺」には、「常楽院」の横と「洗涛庭(せんとうてい)」の中にそれぞれ一本ずつの菩提樹があり、丁度今がその花の見ごろで、淡黄色の小さな花を枝一杯につける様は見事です。またその香りは、バニラのような香りを境内に漂わせています。
「釈迦は菩提樹の下で悟りを開いた」として知られていますが、承天寺のものは中国原産であり、少し違っています。釈迦のそれはインド菩提樹であり、熱帯性で日本や中国では育たないとされています。5~6月に淡黄色の花を咲かせ、花の後には7~8mmの実(菩提子という)が出来、10月ごろ褐色に熟する、球形で念珠の材料となる。これが菩提樹と呼ばれる所以の一つです。
承天寺の2本の菩提樹の開花時期に10日ほど差があり、洗涛庭の方は今からが見ごろを迎えます(写真は6月4日撮影したもの)。
通用門をくぐればほのかなバニラの香りで迎えてくれます。