2022年7月1日いよいよ3年振りの「博多祇園山笠」が始まりました。
今からさかのぼること781年前の1241年(仁治2年)に博多市中に疫病が襲った際、中国の宋から帰朝したばかりの禅僧・弁円(後の聖一国師)が施餓鬼棚に乗り、祈祷水をまいて鎮めたことに始まると伝えられています。
山笠の期間中、博多の町々は飾り山笠の展示と舁き山笠の行事で祭り一色に塗りつぶされます。
博多人形師が腕によりをかけて作った飾り山笠、舁き山笠に目をおどかされますが今年は例年になく難しい標題が多いように思われます。
例えば
1. 8番山笠・上川端通・「表」
「源頼政鵺退治誉」
近衛天皇の時代、平清盛に仕え高い官位の源頼政が禁中で射落としたという怪獣、妖怪、「頭は猿、体は狸、四肢は虎、尾は蛇、鳴く声は鶴に似た怪しい存在」
スズメ目、ツグミ科、「ヒィーヒィー」と鳴く。
(山登りの時、登山者は急傾斜面で「ヒーヒー」しますがどこか違う)
2.5番山笠・中洲流「舁き山笠」
「八風吹不動」(はっぷうふけどもどうぜず)
八風とは我々の心はローソクの火のように八つの風によって揺れ動き、惑わされる、と。
利、衰、毀、誉、称、譏、苦、楽
八風によって我々の心は揺れ動くが、不動明王の力をいただいて心が不動心となることができる。
八風とは八つの心の動きで煩悩のことをいうと。