美野島は昔ながらの商店街が残る、昭和の香りを残すレトロなスポットと言われています。その町中の通りである美野島商店街を改めて散策してみました。
「かどや」という“うどん屋さん”で直角に交わっている通りが「商店街」です。
地元の人に聞くと、昭和の時代は那珂川沿いに工場が立ち並び、その従業員の家族が多く住んでいたそうです。戦後のベビーブーム時期の小学校は、一学年で50名学級が10クラス以上有り、全校が3,000人以上の、今で言う「マンモス学校」でした。その家族の胃袋を満たすための商店街という意味合いからも、八百屋、魚屋、肉屋、惣菜屋、お茶屋、菓子店が多くて賑わっていたとのことでした。
今は、500mに50店舗の店並みはあるけれど、開いている店は半分程もあるかな?という感じの商店街です。でも確かに人情味があるお店が多いと感じられました。
スーパーでの買い物に慣れていると、ぐるっと店内を回るといろいろな食材が買えて、レジで精算という便利なシステムですが、この商店街では、八百屋で野菜を買い、肉屋でお肉を買い、魚屋で魚を買うという効率が悪いシステムとなります。そしてそれぞれのお店で、店員さんから品の良し悪しや町の情報を聞き、代金の支払いで冗談を言いあうというシステムを楽しめます。
確かに八百屋の野菜や果物は豊富で、こだわった品を目玉にしています。肉屋も「かしわ」が目玉品だと言っていましたし、歯抜け状態となったお店の後には、タイ焼き屋、たこ焼き屋、ちっちゃなカフェ店、駄菓子屋、鍼灸サロン、キッズ預かり所などがあり、生活必需品を得るだけではなく、この地で“ここ地良くなれる”というように特徴のある商店街に変貌しようとしていると感じられました。