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『博多に重文が25躯も有るお寺が在る~〝薬王密寺東光院〟~』重要文化財25躯は福岡市立美術館にて常設展示されている

2013年11月18日(月)
コラムニスト

博多駅と吉塚駅の間の閑静な場所に在る。
最澄(伝教大師)が806年に建立したお寺である。
最澄は、804年遣唐使として中国に渡る折、航海の安全を願い、7躯の薬師如来を彫刻した。
比叡山根本中堂に在る薬師像もこの一つと言われている。
806年博多に帰られたおり、その1躯を本尊とし薬師院を創立され、この薬師像を守る僧達が住む東光院も創られた。
天台宗の寺として、常に30躯の仏像が並び、博多にも多くの有能な仏師が育っていた事が想像される。
東光町と言う地名も残り、庶民からの信仰も熱かった。
その後、承天寺の末寺となり、戦国時代の博多焦土化にて衰退するが、福岡藩2代目の黒田忠之により再建が図られ、薬王密寺東光院と名も変り、真言宗仁和寺派の寺となる。
黒田藩の手厚い恩恵の中、「堅粕の薬王さま」として庶民の信仰を受ける。
明治維新にて、黒田藩と言うスポンサーを失うが、国宝級の仏像の多くを守るのに、国・地元が一体となり建物改修が行なわれる。
昭和44年 第19世 清藤泰順尼(ブロンズ像掲示)は、真言宗仁和寺派から独立し、昭和49年文化財・境内を含み福岡市に無償贈与され、新設された福岡市美術館に特別室が設けられ常設展示が行なわれている。
福岡市が管理する東光院境内には、本堂・聖天堂・仁王門・収蔵庫等が残っている。
仏像文化ブームでも有り、福岡市美術館特別室ともども是非拝顔したい場所である。

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