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古代ハスに寄せて

2015年08月06日(木)
コラムニスト

東長寺に大・小の水鉢があるのをご存知ですか。
水を貯えた鉢には蓮が植えられ,この中にメダカ居ます。よく見ると金魚もいます。メダカは赤・白・黒のものが数えきれないほどいます。
蓮の手入れをして,メダカの世話をしている御住職様に話をうかがいました。
カラスが食べたり,雨で水があふれると一緒に流れ出してしまうメダカがいて,足りなくなると100匹単位で補充しているそうです。以前は産卵するメダカを移し,卵からふ化させて川に放流していたこともあったそうです。
夏は特に,時々鉢の土を入れ替え根であるレンコンを間引き,水を取り替えないと蓮もメダカも駄目になってしまうそうです。
この水鉢に以前は,分けてもらった古代ハス(遺跡から偶然発掘された縄文時代の3粒の種から発芽・開花に成功し,研究者の名をとって大賀ハスと命名された)が美しい花を咲かせていました。
それを見た承天寺の御老師様から分けて欲しいと頼まれ,株分けしましたがその後東長寺の大賀ハス(古代ハス)は枯れてしまい,株分けした承天寺の大賀ハスは今でもみごとに花を咲かせているのを見て,「上手に育てていますね。」の言葉に「最初から私は植木屋さんを呼んで手入れをしてもらっているから。」と返答があったそうで「まいった」と言わんばかりに,その時の様子を話される御住職様の顔に笑みがこぼれていました。
株分けされた大賀ハスが今度は承天寺から東長寺に里帰りするのも,それほど遠い先のことではなさそうな気がしました。

  

 

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