博多の東長寺や承天寺などに「おびんずる様」が祀られていますので紹介します。
「おびんずる様」はお釈迦様の十六人の弟子(十六羅漢)の一人です。若い頃は勝手気ままな暮らしをしていましたが、お釈迦様に巡り合って発信、出家修行して神通力を得、阿羅漢となりました。それからはその神通力を用いて、病気の人や体の不自由な人を助け、欲の深い人や意地の悪い人を懲らし、心に悩み事を持つ人の為には仏様の教えを説いて多くの人を救われました。
一方で大変にお酒が好きで、修行の間に飲んでいたのがお釈迦様の目にとまり、飲まないことをお釈迦様に約束しましたが、我慢できず「ちょっとだけ」と約束を破ってお酒を飲んでしまいました。これを知ったお釈迦様は「おびんずる様」を堂内に入る事を禁止し、外に放置してしまいました。このことに懲りた「おびんずる様」は反省して、一生懸明修業しましたので、お釈迦様は堂の外なら、と傍らにいることを許したそうです。
それ以来「おびんずる様」は本堂の外に鎮座する事になりました。撫仏として「おびんずる様」の体に触って、その手で自分の体の悪い所を撫でれば、病気が治るという仏様として祀られています。
東長寺では本堂の入り口に「おびんずる様」が祀られていますので是非御参りしてください。