博多の総鎮守“櫛田神社(お櫛田さん)”の社務所奥に、“薦田庵(こもだあん)”という南坊流の由緒ある茶室がありますが、ご存じでしょうか?
その茶室入り口の扁額に“自偏”という漢字が書かれているのを見つけましたが、その意味がわからなくて、阿部宮司にお伺いしました。
中国、宋の時代の文学者で、陶淵明(とうえんめい)の詩文から流用した言葉との事。早速調べてみましたところ、陶淵明という人は、田園詩人ともいわれ、日常生活に即した詩文を数多く残した人ですが、その中に、“心遠地自偏”という言葉がありました。
“心遠ければ地自ずから偏なり(心が世間から遠く離れているから、住んでいる土地も自然に人少ない趣きに変わるのだ)”という意味だそうです。
博多の人々から親しまれている“お櫛田さん”らしい選定と感心した次第です。
今度行かれましたら、一度是非ご覧になってください!