10月20日は,東長寺“土砂加持法要”の日でした。
法要を終え,名誉ご住職の法話の最後に五重塔の内陣の荘厳図を制作された日本画家の鳥山 玲氏をご紹介されました。
3年の期間を費やした素晴らしい衝立の披露の為にお見えになられていたのです。
衝立は,東長寺と“秋”と“春”の自然の絵柄で表現されていました。
秋は,五重塔を背景に紅葉と木々を飛び回る雀が描かれていて,うっすらと銀粉を散りばめ,周辺は銀箔で施されています・・・秋錦繍 と紹介されました。
春は,六角堂を背景に樹齢70年の染井吉野の花の中を遊ぶメジロが数羽,金粉で華やかさを表し周りは金箔・・・春爛漫 と名付けられていました。
歴史に残るような東長寺独特の吊下げ式の仕様で,衝立の絵の周りの空間が置く場所で,また見る角度で,独特の雰囲気を醸し出しています。
コロナ禍の中,珊瑚を砕いて造る岩絵具が中国から届かず,制作に時間がかかった事など,先生ご本人からご説明や制作秘話などを聞くことができ,とても心に残る一日でした。