くしだじんじゃ
寺社仏閣 博多旧市街エリア博多祇園山笠が奉納される神社で、飾り山笠が6月を除き一年中展示されています。博多っ子からは「お櫛田さん」の愛称で親しまれている,博多の総鎮守です。御祭神は正殿に大幡主命(櫛田宮)・左殿に天照皇大神(大神宮)・右殿に須佐之男命(祇園宮)をお祀りしています。
【縁起】
博多の総氏神様としては最古の歴史を有し、天照皇大神(大神宮)、大幡主大神(櫛田宮)、須佐之男命(祇園宮)が祀られています。以前は3つの社にそれぞれ祀られていたそうです。大幡主大神は孝謙天皇天平宝字元年(757年)託宣によって鎮座され、素戔嗚大神は天慶4年(941年)藤原純友の乱の追討使小野好古が戦勝奉賽のために勧請されたといわれています。天照皇大神の奉祀についてはあまりにも古く史実としてはっきりしないそうです。
【櫛田神社のお祭り】
<節分大祭>
2月の節分の日に行われる櫛田宮のお祭りで、日本一大きな「おたふく面」設置され、知名士による豆まきが行われます。
<博多祇園山笠>
7月に開催される祇園宮のお祭り。
7月15日の追い山笠の櫛田入りはお祭りのクライマックスです。
櫛田神社の飾り山笠は常設展示されていますが、毎年7月1日に作り替えられます。国重要無形民俗文化財。
<博多おくんち>
10月下旬に開催される大神宮のお祭り。牛車にひかれる神輿行列、ブラスバンド、稚児行列などが彩りを添えた豪華絢爛な祭りの行列は博多の秋の風物詩となっています。御神輿は飾り山笠の見送りの前に展示されています。
【神社内の見どころ】
<博多歴史館>
櫛田神社の数多い社宝のうち、歴史的にも民族資料としても価値の高いものを厳選して展示されています。また、櫛田神社には文政元年(1818年)日本最初の図書館「櫛田文庫」が開かれた歴史があり、当時の書物も保管されています。
開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで) 毎週月曜日休館 入館料:300円
<櫛田のぎなん>
樹齢千年とも言われ、長寿延命のシンボルとされる御神木です。博多祝い唄に「さても見事な櫛田のぎなん」と唄われています。
<干支恵方盤>
楼門の天井に吊り下げられていて、毎年大晦日に新しい年の恵方を示すように矢印が回転されます。
また、楼門の額「威稜」は「いつ」と読み天子・天皇の御威光という意味です。
<博多備荒米の碑>
古くから町民自治が発達していた博多では安永年間(1778年)に「博多義倉」と呼ばれる天変地異、その他非常災害に備えて博多の有志による用心米の制度がありました。碑はその名残です。
<博多風神雷神>
拝殿の破風の左右に掲げられている風神雷神の木彫りは風神があっかんべぇをして雷神から逃げる様子でユーモアあふれる博多っ子の気質を表しているといわれ ています。この風神雷神は博多座に展示されているタペストリーのモチーフとなっています。
<霊泉鶴の井戸>
本殿地下から湧き出る霊泉で不老長寿のいのち水として信 仰されています。
<博多べい>
豊臣秀吉の太閤の博多町割りによって、よみがえった市街には焼け石、焼け瓦が厚く塗り込められた「博多ベい」と呼ばれる土べいが長く連なりました。櫛田神社の「博多べい」は博多三傑の一人嶋井宗室の屋敷で三百八十余年の風雪に耐えた最後の「博多ベい」を移築再建したものです。
<力石>
昔、櫛田神社では卯日相撲が盛んに行われており多くの有名力士が力自慢に持ち上げた石を奉納しました。近年も有名力士の力石が奉納されています。
<夫婦ぎなん>
大樹三本の内一本が雌木で秋にはたわわな黄金色の実をつけ、子孫を宿すことから、夫婦円満、縁結びの霊樹として地域の信仰を集めています。