櫛田神社の北門付近に「櫛田会館」が建てられています。
会館前に設置してある碑文を読むと、大正14年11月に竣工したことが分かります。
建設費用は、当時の「博多財産区会」からの寄付金が充てられています。
さらに読み進めると、建設の目的は「福岡市民及び神社氏子の集会に便利な公会堂(博多会館)」とあります。
続いて、この辺り一帯は「文政13年天変地異により窮民救済に備え米穀を神社境内に貯蔵したるに始まる」とあり、「この貯蔵米の管理に当たってきた」と記されています。江戸時代のお話しです。
櫛田神社が単に信仰だけの神社ではなく、“庶民の日々の暮らしに密着し深い関わりを持っていた場所である”ということがよく分かりました。
こうした貴重な事跡からまた一つ、「自治のまち“博多”」、「助け合いのまち“博多”」が見えてきます。