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東中洲のトリヴィア

2020年06月11日(木)
コラムニスト

男性諸氏ならほとんどの方が足を踏み入れたことがある東中洲。否踏み入れたことがあるどころかここに寄らなければ、我が家に帰る道が分からないという豪傑もおられるとか。
今回は西日本一の歓楽街東中洲についてのトリヴィアです。

「明治文化ここよりはじまる」と旧中島町の町名碑に刻まれているとおり福岡藩の近代化もここから始まりました。中洲の北端の中島公園から南端の清流公園まで歩いても20分程度です。博多川沿いに歩いても、那珂川沿いに歩いても途中には江戸時代から現代までの沢山の歴史的見所があります。昼と夜の両方歩くとそれぞれ違った面を体験できますよ。福岡と博多をつないで東西に走る道筋(唐津街道)に沿って作られた中洲中島町には江戸時代63軒もの商家が道の両側に立ち並んでいたそうです。そこから次第に南へと開発が進み今の一大歓楽街が形作られました。

東中洲の中でも、中洲中島町や五丁目界隈は今ではマンションやホテルが立ち並び、「あそぶとこ」から「すむとこ」、「とまるとこ」に変貌しました。明治通り以南は昔ながらの夜の街です。東中洲は、博多湾に注ぐ那珂川と博多川に挟まれた川中島(三角州)で、面積は19ヘクタール。ペイペイドームが14面取れるそうです。少し古い統計ですが、営業しているバー・スナックは1300店ほどだそうです。川中島に架かる橋も18を数えます。橋の名前にはそれぞれの由来があり興味深いです。なお、西中洲は、那珂川と薬院新川の合流点であり行政区分では中央区となっています。

さて、東中洲という地名ですが、皆さんは何と読まれますか?普通「ひがし・なかす」ですよね。ところが、博多弁では「ひがし・なかず」と発音する(した?)のです。これは筆者の友人である中洲流の役員や某老舗映画館館主に確認したから間違いありません。現に筆者の父親世代は「橋ば渡ってなかずに行くばい」と言ってました。「なかす」と発音するのは福岡部にお住まいの方か他所から旅行などでおいでになった方でしょう。”ぼられない”為にも、店では「なかず」と言ってみたらいいかもわかりません。(ただし、保証の限りではありませんが)

こんな都々逸がありましたので紹介します。「仲居はタヌキ。芸者はキツネ。渡るお客がウマとシカ」。説明は省略しますが、思い当たる御仁も多いのではありませんか?
新型コロナウイルスのせいで大打撃を受けた東中洲ですが、緊急事態宣言も解除され客足も徐々にではありますが戻りつつあります。近々又元の賑わいが復活することを希望して止みません。

 

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